国家資格を持った専門家である歯科医師と、歯科衛生士が虫歯予防、歯周病予防の施術を行っています。予防には原因の徹底除去が重要と考え、ブラッシング指導などによりセルフメインテナンスを向上し、それでは補いきれない部分に対してはクリニックにて施術するプロフェッショナルメインテナンス(PMTCなど)にてバイオフィルム(=虫歯、歯周病原因菌)の除去を行います。、そして3DS(殺菌剤を用いた虫歯、歯周病原因菌の除去:保険外治療),歯周外科などを積極的に行っています。 |
PMTCとは |
専用の器具を使った歯のクリーニングのことです。ご自身でのブラッシングでは取り切れないみがき残し、例えば歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目、歯の細かい溝などに蓄積された汚れ、硬くなりブラシで簡単に取れなくなった汚れ(歯石など)をしっかり除去します。タバコのヤニや紅茶・コーヒー・ワインなどに由来する軽度な着色を落とすことも期待できます。歯の着色が気になる方にもおすすめです。 |
虫歯、歯周病予防に大きな効果があるPMTC |
予防歯科先進国スウェーデンで行われた研究結果によると、定期的にPMTCを受けたグループが20年間で虫歯になった本数は、PMTCを受けなかったグループの約70分の1だったそうです。徹底的に歯をきれいにするPMTCには、虫歯予防に効果があることが実証されています。 |
むし歯が発症するのは虫歯の4大原因である、プラーク(歯垢)・糖質・歯の質・時間の条件が重なったときです。歯にプラーク(虫歯菌)が付き、甘いものを食べることなどで糖質がそろっても、この状態が続く(時間)ことがなければ虫歯は進行しません。むし歯の予防には原因をつくらないこと(リスクコントロール)が大切になります。 |
むし歯予防のポイント |
■飲食回数を少なくする 飲食をするたびに歯垢は酸性に傾きます。また、身近な酸性の飲食物や胃液によって溶かされる酸蝕症にもつながります。 ■甘いものを摂り過ぎない 砂糖を使わず、キシリトール等の甘味料を使用したものを食べるようにしましょう。また、量より回数(時間のコントロール)を減らすことが重要です。 ■よく噛んで食べる 一口30回以上、意識的に噛む訓練を続けましょう。唾液分泌を促進し、唾液分泌量を上げることで緩衝能の低下を補うことができます。よく噛んだときにでる唾液は酸を中性にする力が普段の何十倍も強いといわれています。また、よく噛むことで、酸性化を招く食べ残しが口に残りにくくなります。(食べかすの大半は舌の上に残ります。) ■食後30分後を目安に正しいブラッシングをする。 むし歯や歯周病の予防でもっとも重要なのが食後のブラッシングです。食事の直後は、食べ物の酸によって歯質が弱っている可能性がありますので、食後30分後くらいを目安にブラッシングすることをお勧めしています。正しいブラッシングを継続して行うことで、原因除去により虫歯、歯周病の予防につながります。 ■フッ素で歯の質を強くする。 フッ素は歯の傷や不完全なところに作用し、酸に溶けにくいフルオロアパタイトという物質をつくり歯を強化します。また細菌が作り出す酵素の働きを抑制し酸の分泌を減少させます。 ■シーラント(保険適用)、ICON(保険外)などの処置を行う。 虫歯になりやすい奥歯の溝に樹脂(フッ素の放出による予防効果もあります)のコーティングを行ったり、早期の虫歯を再石灰化できる技術であるICONを行うことで虫歯予防が可能です。 ■定期健診を受ける 定期的メンテナンスで、普段ご自身で取り切れない歯垢、歯石を除去し、また、早期発見することで虫歯の予防につながります。 |
食後の緑茶の効用 |
お茶に含まれるカテキン、フッ素、フラボノールはむし歯や歯周病、口臭に効果があると言われています。 また食後のお茶は口の中に残っている食べものを洗い流す効果も期待できます。 |
■カテキン【むし歯、口臭予防】 むし歯の原因になる口腔内細菌の増殖を抑制します。 ■フッ素【むし歯予防】 フッ素は歯の傷や不完全なところに作用し、歯を強化します。 ■フラボノール【口臭予防】 毛細血管を強化し歯茎からの出血を防ぎます。 |
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キシリトール |
キシリトールは、樺や樫などの樹脂からとれるキシラン・ヘミセルロースから作られる天然の甘味料です。 砂糖などの甘味料とは違い、キシリトールは口の中の細菌の栄養源にならず酸をつくりません。 またキシリトールにはごく初期のむし歯を元に戻す効果があることも確認されています。 キシリトール入りのガムやトローチ、歯磨きなども市販されています。 |
シーラント法 |
シーラント法は、生えて間もない歯の溝を樹脂で塞ぐむし歯予防法で、奥歯の永久歯の虫歯予防に効果的です。 フッ素入りの樹脂を使用することでさらに予防効果が期待できます。 |
歯周病は歯肉炎の段階では、歯の磨き方など口の中の健康管理を積極的にケアすることである程度改善します。しかし、ご自身のセルフケアだけでは歯垢・歯石をなかなかとり切れないのが実情です。定期的に歯科クリニックでプロによるクリーニングを受けて、ご自身で取り切れない歯垢・歯石を取り除いておくことが重要です。 また、歯周病は一度進行してしまうと元に戻すことは難しく、かかり始めには症状があまりなく自覚しづらい病気ですので、検査をうけて早期発見する事も大切です。ある程度症状が進行している場合は出来るだけ早めに診察を受けられることが大切です。 |
歯周病の検査 |
■プロービング検査 プローブという道具を使い、歯周ポケットの深さを調べます。 ■X線写真による検査 X線写真により歯の周りの骨の溶け方を調べます。 ■BML細菌検査(保険外) 術前の最近を調べることで虫歯、歯周病のリスクを把握することができます。 術後の検査で、術前からの改善を確認できます。 |
ブラッシングの仕方 |
1.歯ブラシの持ち方 |
歯ブラシの持ち方に決まりはありませんが、えんぴつを持つように磨くと毛先の余分な圧力がかかりません。 ※難しい場合は楽に磨ける持ち方を探しましょう。 |
2.歯周病に効果的なブラッシング方法 |
・バス法 歯ブラシの毛先を根の方向に45°に向けて前後に小刻みに動かします。 このことにより、歯と歯肉の境目の清掃や歯肉の改善に効果があるといわれています。 ・ローリング法 歯ブラシを歯茎にあげ、上の歯は上から下へ、下の歯は舌から上へ向かって歯ブラシを回転させるようにして磨きます。 歯茎のマッサージと歯の表面の汚れや歯垢を取ることができます。 |
3.歯ブラシの選び方のポイント |
・大きさ 大きい歯ブラシでは口の中で動きがとれません。 歯の奥までとどくような、小さめの歯ブラシを選びます。使う人の上の前歯2本分くらいが良いでしょう。 ・硬さ 普通がおすすめです。歯肉にブラシが当たって痛みがあり、ブラシを行うことが困難な場合は、柔らか目のブラシをご使用下さい。 |
ブラッシングの補助的用具 |
歯と歯のすき間などどうしても歯ブラシの毛先が届かない場所の清掃に歯間ブラシ、糸ようじ(デンタルフロス)などをおすすめします。 |
●歯間ブラシ |
細い針金の周囲にブラシをつけたようなものです。歯ブラシの毛先が入りにくい歯と歯の間、歯茎の近くをきれいにします。隙間に入れて歯の表面に沿わせながら前後します。かなりの歯垢や食べかすがとれます。サイズはいろいろありますのでご自身にあったものを選び、入らないところには無理に入れないようにして下さい。 |
●デンタルフロス(糸ようじ) |
ナイロンの糸を歯と歯の間にすべらせるようにいれて、歯垢や食べかすをしごき出します。歯の間のすき間が狭い人に適しています。歯と歯の間の虫歯予防に効果的です、。歯間に挿入しづらい方は、ワックスがコーティングされたタイプがおすすめです。 |
●ウォーターピック |
水をノズルの先から勢いよく発射し、歯についた汚れを洗い流す機器です。ウォーターピックでは歯ブラシの届かない歯周ポケットの底のほうの汚れを洗浄することができます。しかし、歯に付着した歯垢や歯石は洗ったくらいでは洗い流すことはできません。 |